認知バイアスに関するメモ
認知バイアス(にんちバイアス、英: cognitive bias)とは、認知心理学や社会心理学での様々な観察者効果の一種であり、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題である。転じて認知バイアスは、事例証拠や法的証拠の信頼性を大きく歪める。
誰しもが持つ認知バイアスを知ることで、より正しい情報を選択できるようになったり、マーケティングやセールスなどに役立つ。
ダニング=クルーガー効果
能力の低い人ほど自分を過大評価する。 逆に能力の高い人は自分の能力を過小評価する。 1999年にアメリカのコーネル大学の心理学者であるのDavid DunningとJustin Krugerが策定。
スリーパー効果
信頼性が低い情報源でも時間が経つと信頼性の低さは忘れてしまう。 第二次世界大戦中、「Why We Fight」というプロパガンダ映画を自国の兵士に見せたところ、9週間後には映画という情報源でなく、映画のメッセージだけが記憶に残り、映画を見せられた兵士の方が戦争に対する支持を高めた。アメリカの心理学者のCarl Hovlandらが命名。
確証バイアス
別名、追認バイアス。 反証する情報を集めず、仮説通りの情報ばかり集めてしまう。 自分の確証バイアスを確認できる有名な問題がウェイソン選択課題 / 4枚カード問題。検索エンジン、SNSや動画サイトでは関連情報をレコメンドしたり情報をフィルタする機能によりフィルターバブルにより、確証バイアスは増幅される。
正常性バイアス
別名、正常化の偏見。 自分に都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう。 危機的な異常事態においても自分だけは大丈夫だろうと思い込んでしまう。
第三者効果
メディアの与える影響に関し、自分に与える効果を過小評価し、他人に与える効果を過大評価してしまうという仮説。 自分は知識があるので騙されないが、知識のない大半がマスコミに騙されていると思い込んでしまう。
敵対的メディア認知
メディアが自分とは反対側の立場を優遇するように偏向報道していると思い込んでしまう。 自分の意見を少数派だと感じている人ほどこのバイアスに陥りやすい。
フォールス・コンセンサス
別名、偽の合意効果。 自分の考えは他の人も持っている、自分の考えは普通だと思い込んでしまう。
反射的逆評価
相手の意見を反射的に低く評価してしまう。とりあえず反対してしまう。 Lee Rossと[Constance Stillinger]によって1988年に提唱。 次のゼロサム思考をもとに、敵の意見を評価してしまうと自分が損してしまうと思い込んでしまう。
ゼロサム思考
別名、ゼロサム・バイアス。 誰かが得をすれば誰かが損をすると思ってしまう。白か黒か、0か100かで判断してしまう。 物事は常にゼロサムであるとは限らず、全員得をしたりグレーであることがありうるが、不安が高まると陥りやすい思考。
ハロー効果
他人の評価に関する認知バイアス。 一部の良い特徴に引きづられて他の特徴の評価もポジティブな方向に歪められてしまう。 広義には次のホーン効果も含め、ポジティブにもネガティブにも働く効果を示す。
ホーン効果
別名、悪魔の角効果、逆ハロー効果。 一部の悪い特徴に引きづられて他の特徴の評価もネガティブな方向に歪められてしまう。
ホーソン効果
注目されていると感じると能力(パフォーマンス)を発揮する。
ピグマリオン効果
別名、教師期待効果。 相手に期待されていると感じると能力(パフォーマンス)を発揮する。ギリシャ神話に登場するピグマリオンに由来。実験者効果のうちの一つ。
実験者効果(英:experimenter effect)とは、実験者が意図せずに被験者の行動に及ぼす実験統制外の影響のこと。
ゴーレム効果
ピグマリオン効果の対義語。 相手に期待されていないと感じると能力(パフォーマンス)が低下する。 Robert Rosenthalが提唱。
ゴーレムは、ユダヤ教の伝承に登場する自分で動く泥人形。
バーナム効果(フォアラー効果)
占いなどの誰にでも当てはまる特徴を自分のことだと思ってしまう。 「We’ve got something for everyone.」(誰にでも当てはまる要点というものがある)という言葉を残した、アメリカの興行師であるPhineas Taylor Barnumの名前が由来。
バンドワゴン効果
みんな欲しがっているものの価値を高く感じてしまう。 強い立場の方を応援したくなる。「バンドワゴン」とは行列先頭に居る楽隊車のこと。(wiki - バンドワゴン)
アンダードッグ効果
別名、判官びいき効果。 弱い立場の方を応援したくなる効果。 頑張っている姿、か弱いもの、不利な立場にある姿を見せられると起きやすい。
アナウンス効果
バンドワゴン効果とアンダードッグ効果をまとめて、報道が結果を左右してしまうこと。
スノッブ効果
みんな欲しがっているものの価値を低く感じてしまう。
ヴェブレン効果
別名、顕示効果。 高価なものを手に入れて見せびらかしたい。
ツァイガルニク効果
完成されたものよりも途中で終わったものの方が、強く印象に残る。 心理学者のBluma Zeigarnikが1927年に実験で示した。
バックファイア効果
信じているものを否定されるとより強く信じてしまう。
カリギュラ効果
別名、心理的リアクタンス。 禁止されるほどやってみたくなる。映画カリギュラに由来。 この映画は過激な内容のため、一部地域で公開禁止となり逆に話題を呼んだ。 ※カリギュラ効果は学術的な用語ではない
基本的な帰属の誤り
別名、根本的な帰属の誤り、対応バイアス。 他社の行動の説明する際、状況など外的な要因よりも性格など内的な要因を重視してしまう。 他人の行動は正確に由来するものだと判断されやすい。 逆に自分の行動は状況のせいにしがち。
コンコルド効果
別名、サンクコスト効果、埋没費用効果。 投資の継続で損失の拡大になる分かっていても、それまでの労力や費用、時間などを惜しんで投資がやめられない。
アンカリング効果
最初に提示された数字や条件が基準となって、その後の判断が提示額に近いものに歪められてしまう。 船を止めるためのイカリ(アンカー)に由来。
プライミング効果
先に入ってくる刺激が後のことに影響を与える。イメージが植え付けられる。
フレーミング効果
伝え方によって相手の捉え方が変わってしまう。
クレショフ効果
複数の画像や映像を提示されると、無意識にその前後関係を読み取って意味を想像してしまう。 パンフレットやCMなど、商品とともに画像や動画を提示されると見る側の想像力により商品イメージが作られる。
ザイアンスの法則
別名、単純接触効果。 繰り返し接触する人、物に対して信頼度や好感度が上がってしまう。 この効果を論文にまとめた心理学者のRobert Zajoncに由来。